青森でアップルパイ巡りをしている人の裏側

ゆめうさぎの趣味ブログ。アップルパイと推し活記録の置き場です。

FGOイシュタル&エレシュキガルからメソポタミア神話世界を考える

FGOバビロニアをプレイもしくはアニメ版を見てメソポタミア神話に興味が湧いた人、他にもいるはず。私もその1人。

今回はイシュタルまわりとエレシュキガルまわりを見ていきます。

Fateに出て来ていないキャラクター名は基本的にアッカド語で呼んでます

※読者がギルガメシュ叙事詩のあらすじを知っている前提です

 

先ずはメソポタミア神話世界の基本的な世界観

時代にもよりますが上から

天上界…高位の神しか行けない世界

天界……天の神の世界

地上……人間が住む世界

地下……水中や、水気が多い地下世界

冥界……死者の世界

と言われているそうです。

 

FGOでは

イシュタルがこの天界(天上界含むかは不明)の主人、エレシュキガルが冥界の主人ですね。

女主人同士姉妹設定。エレちゃんがお姉ちゃんです。

 

 

先ずはイシュタルの話し

 

主な天の神とその相関図↓

*系譜は資料になる神話によって違います。

イシュタルとエレシュキガルが姉妹で2柱の父親がアヌってパターンもあります。けれども殆どの資料が「イシュタルとシャマシュが双子」「シンの息子がシャマシュ」なので私が書くとイシュタルとエレシュキガルはちょっと遠いですね。

 

そもそもイシュタルっていろんな神の娘扱いされるから父親が数パターンあるんです。

…いろんな設定がありますが私が考えるイシュタル(と兄弟)の相関図はこんな感じです。人気女神なので物語に合わせて親が変わるんですかね。

 

古代メソポタミアでは既に養子縁組の制度があったそうなので私が物語を書くときのイシュタルは実の両親がシン&ニンガル。その後ウルクの都市神&天の女主人就任のためにアヌの養女になってエレシュキガルとは義理の姉妹になったって設定です。

エンリルが父親説まで盛り込むのは難しくて諦めました。。。エンリルとエアはパパ枠という事で(苦笑

 

バアルも複雑ですがそちらはウガリット神話を語るときがあれば。

 

 

イシュタルとギルガメッシュの話し

ギルガメッシュ主人公の話を繋げてまとめた所謂世界最古の同人誌ギルガメッシュ叙事詩

1個だけイシュタルがヒロインしてて2人が仲良しの話もありますが、大抵イシュタルが悪役してます。私が住む八戸市の図書館には子供向けでギルガメシュ関連の絵本が数冊あります。3冊全部読むと叙事詩になる内容です。絵本での悪役ぶりは凄かったな。

 

そんな2人。FGOでも腐れ縁扱いされてますけど本当に縁が多いです。

 

本拠地がウルクという共通点だけでなく。

ギルガメッシュの個人神がイシュタルの双子神。

ギルガメッシュに美しさや雄々しさを与えた神がイシュタルのお兄ちゃん。

ギルガメッシュの父親はイシュタル信者ルガルバンダ(偶に違うパターンある)。

ギルガメッシュの先代(ウルク王として)がイシュタルの夫。

どんだけ因縁あるねん。

 

ギルガメッシュ叙事詩

ギルガメッシュはエンキドゥと共にフワワ退治をして(寄り道はするけど)ウルクにスギを持ち帰り凱旋を行い、そこにやって来たイシュタルが彼に一目惚れします。

そこで私は思います。

 

こんだけ因縁があるのに、、、一目惚れとか今さら過ぎません??

 

そもそも王は都市神直属の家来みたいなものなのに今まで全然関わってないんですか??

この凱旋の時、「ギルガメッシュ王が着飾っていたから惚れた」かもしれませんが、それまで全然会ってなかったんか?それとも単に眼中になかったのか?一応自分に貢ぎ物を捧げる存在なのに?

 

→その為私が書くウルクは「イシュタルは忙しくてあんまりウルクにいなかった」設定にしてます笑

 

イシュタルはウルク以外でも広い範囲に神殿を持つので忙しそうですもんね。愛人も200人程いたらしいので彼らのお相手しなきゃいけないし。

姉と半年交代制とはいえ夫ドゥムジは職業柄(牧夫)ホームを離れにくそうじゃないですか?じゃあお留守番は夫(とその姉)に任せてイシュタルは出稼ぎで遠出したっていいじゃんという解釈です(無理矢理)

元々ウルクにはアヌ神もいますしね。

 

 

エレシュキガルをはじめとした冥界神

冥界はFGOバビロニアと史実(?)ではだいぶ違う設定ですね。

ギルガメッシュが死んだ後の時代ですけど本来なら冥界神って最低こんだけいるんですよ。

それに対してFGOは…

オールワンオペ!!大変過ぎるでしょ!

仏教圏みたく輪廻回生なんて思想はなく世界の滅亡まで年々仕事が増える冥界でワンオペ大変過ぎる。。。せめて死んだ賢王だけでもお仕事して欲しいですね。

 

 

大人気ウルク王だったギルガメッシュは、あれこれやらかしたのちに最後は民に愛されながら死んでウルクのちょっと南にあったとされるエンネギという街の都市神になって信仰されます。日本でいうお盆の季節アブの月はギルガメッシュの月と言われ、冥界神ギルガメッシュに捧げる体育祭を行います。

案外FGOのイベントにあったギル祭りは史実に合っていたのかも。

にしてもメソポタミアの真夏に体育祭とか普通に死人がでそうですね。暑くて。

 

私の解釈ですと………

王として統率力、管理能力が高いギルガメッシュ+地上から冥界へのキスプ(供物)の通り道があると言われているエンネギに配置→ならば、彼は冥界で物流担当でもしてそう笑

って考えてます。

 

生前人気者だったので死後は個人神として依頼が絶えないと予想されますが、彼なら効率を考えて(個人神として)自ら出向くより、部下を育てて派遣する方がイメージに合うんですよね。

 

メソポタミア神全体から言えば低位の神でしたが冥界の中ではエレシュキガルより上になる序列2位という地位ですし、冥界でも沢山の部下を従えていたのでしょう。エンキドゥとも再会出来たといいですね。

 

にしてもタンムズ(ドゥムジ)はFGOでも史実でも冥界で何をしていたのかさっぱり分かりません。最古のニートだったりするのかしら(失礼)

 

 

 

余談ですが。。。

絵本でのエンキドゥは死後までシャムハトとイチャイチャしていまして、、、その世界観が好きなのでエルキドゥ✖️シャムハト推しです。

物語序盤でシャムハトが野獣エンキドゥを弱体化させなければ、ギルガメッシュVSエンキドゥ戦もエンキドゥの圧勝で終わったかもしれません。

個人的には彼女も英雄であり、最強ヒロインだなって思います。

なのでフェイト世界にてエルキドゥが彼女の容姿を模しているという設定はエモエモだ。

せば

 

 

おまけで相関図下書き