青森でアップルパイ巡りをしている人の裏側

ゆめうさぎの趣味ブログ。アップルパイと推し活記録の置き場です。

Fate金凛ちゃんでギルガメッシュ叙事詩を読みたい 後編

金凛ちゃんでギルガメッシュ叙事詩読みたいなぁ、、、

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自分用のメモにもなるので前回の記事の小ネタ・解説をしていきます。

なるべく、プロローグとあらすじに出てきた順で書きます。

 

古代メソポタミアって?

今でいう西アジアチグリス川とユーフラテス川の間で南がペルシャ湾

FGOだとこうなってます↓

その中でも南側をバビロニアと呼びますが、作中では時代に合わせてキエンギ呼びです。シュメル語かな?日本語がジャパンと言わないようにメソポタミアの人々はキエンギって言ってたそうです。

 

↑画像はFGOあくまで特異点のマップなので、ギルガメシュ叙事詩の世界とはけっこう違いがあり、私がイメージしているウルクの場所はマップのウルクより左の川に近いです。

 

この時代は貿易なんかで都市間を移動するのに舟をメインに使いますから、川沿いを中心に都市が発達します。さらに雨が少ないバビロニア地域は水路を作って川から水を引く灌漑農業を行っていましたから、川はかなり重要です。

あと川は当時の言葉ですとユーフラテス川はブラヌナ川、チグリス川はイディグナ川。作中に出るのは専らブラヌナ川です。

 

因みに川に神に審判を委ねる為、容疑者を縛って川に投げ入れたり、場所と時代によっては生まれたばかりの男子を川に流す事もあったとか。

 

 

初夜権について。

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このネタは以前も書きましたが、、、ギルガメッシュ王は結婚式の直後に新婦と交わっていたそうな。。。はい最低。

 

今作というか、私は二次創作で書くギルガメッシュはどれもあくまで「祝福」として新婦と交わる事を「王の仕事」としています。

ゆめうさぎ用語ですけど「祝福」とは神がスキンシップを通じて人間に一部能力を分け与える行為です。

 

ウルク王の5代目であるギルガメッシュは、豊穣神ドゥムジの後任です。

このドゥムジの配偶神はウルクの都市神で豊穣神でもある女神イシュタルです。

イシュタルがドゥムジに嫁入りする話はとても人気で、高さ⒈5メートルの大杯に描く程。

このとき、ウルク王ドゥムジは都市神イシュタルと交わることで、豊穣の力を得たと信じられたそうです。

で、これを模して王と巫女が交わる儀式が行われ、交わることで豊穣を願ったとか。

 

他にも、神殿娼婦と呼ばれる女神官にお金を払って身体を重ねて気に入ったら持ち帰ってお嫁さんにする風習があったとか。当時は交わる事に神秘を感じていたようです。

 

私の作品ではこれらを元ネタにして「神と交わり祝福してもらう事で豊かになる」という作中での風習を設定しています。

ドゥムジは不妊の神でもあるので、わざわざ避妊させずともやり放題だったでしょう(最悪)そして、後任になったギルガメッシュも「仕事として民の女と交わらなくてはいけない」という世界です。描写がないだけで(魔術的な)避妊薬、堕胎剤も使いながら行為に及んだ事になっています。

 

つまり史実と違い「こっちだって好きでやってねーよブス!」って事を察してください。

真面目なギルガメッシュ王はよっぽど嫌いなタイプでなければ大抵の若い女性を抱いてくれます(ロリと巨乳はパス)。でもただでさえ仕事と割り切ってわざわざやっている、しかも頑張ってその気にならなきゃ勃たないわけで………行為前に水をさされちゃ怒りますよね。

 

そんなわけで、初夜権行使の邪魔をすると即殺されちゃいます。

そして正義の神シャマシュは、あくまで神聖な行為を邪魔した方が悪いと断罪しギルガメッシュの味方をします。

 

今回の物語ですとリンとシロウ、それぞれの父親がそれで殺されます。けれどもあくまで正しいのは王で、邪魔した側が悪。遺族は悔やむしかできないのでした。

 

 

シャムハトについて

シャムハトとはあくまで職業名。娼婦の呼び方は色々ありウルクならイシュタリートゥ、ケゼルトゥなど。ギルガメシュ叙事詩に出てくるシャムハトには個人名がありません。

呼び名がないと不便なので作中では彼女のキャラクター名をシャムハトにしています。

 

因みに終盤に出てくるシドゥリさんも、初期の原典にはキャラクター名が無かったようですが時代が進んでから名前がつき、その性質からイシュタルの化身説など出てきたようです。

 

 

王権とは?

古代メソポタミアには都市国家が沢山ありそれぞれに王がいます。その中でも、他国が一目置くような強い国に王権がある設定です。

神話では創成期の都市5つにそれぞれ王権を授けたみたいですが、ギルガメッシュの時代では1つになり持ち主はキシュ→ウルクになっています。

つまりメソポタミア内なら他の王から見ても「ギルガメッシュ王はスゴい」って認識です。

 

王権を授与するのはエンリルかイシュタルの仕事です。

エンリルに授与された王は領地の守護、イシュタルに授与された王は領地の拡大を使命とします。エンリルから授与されたギルガメッシュは、あくまで領地の現状維持を支持されているので、勝手に領地拡大の戦などを起こせばエンリルに罰せられるという解釈です。

 

戦上手だったであろうギルガメッシュは天下統一をしなかったのはそういう理由があったのかもしれません。逆に、イシュタルから授与されたキシュは、実質的にウルク支配下にする為襲ってきて、その時にエルキドゥの活躍で返り討ちにあい王権をウルクに奪われました。

 

 

捕虜について。

戦に負けた戦士は生かしておいて叛逆されても面倒ですから、殺すのが普通だったでしょう。ただ歴史上には勝った側にコロッと寝返るような世渡り上手もいます。

 

ギルガメシュとアッガという神話があり、この作品では戦に勝ったギルガメシュがアッガを殺さずキシュへ帰しています。、、、が今作ではまだウルクに滞在し高待遇で働いています。

 

因みに歴史上ですと女性捕虜には歌を教えて、遠征時の歌手として使ったらしいです。軍隊の最後尾に歌う女性を連れて行くのが慣わしだったとか。女性捕虜ではなく、王のお気に入りの妃を連れていくパターンもあるようです。

 

作中のヒロインであるリンも一応女性捕虜だし、歌も上手という設定にしていますが(歌で金儲けするレベル)シャムハトとポジションが被ってしまうのと、ギルガメッシュとしても万が一彼女が兵の性欲処理要員にされては最悪ですから、遠征には連れていきません。

 

 

「愛を知らない主人公」という設定について。

絵本版の「ギルガメシュとエンキドゥ」が元ネタです。

絵本版でのギルガメシュ王は愛を知らないから、民を昼も夜も働かせて家族の時間を与えない事になっていました。加えて絵本版の歌手シャムハトはウルクの民に愛されている設定ですが、愛を知らない王だけは彼女のことが好きじゃなかった(うろ覚えなので要確認)。だからエンキドゥの元へ彼女を派遣した事になっています。

 

私が書くウルク金凛ちゃんの世界でも基本的に

・シャムハトはウルクの民に人気。歌が上手でアイドル的存在。

ギルガメッシュ(とシャマシュ)はシャムハトが嫌い。

公式でFateギルガメッシュの好みは貧乳ですから、シャムハトは巨乳だから嫌いって事にしています。

 

ジグラットについて。

漢字で書くと聖塔。煉瓦を積み上げた台形の塔。地上と神々の世界を繋ぐ塔。

この時代の王は、あくまで人間のリーダーであり中間管理職。真の王は都市神だと考えられている………ので、イメージ的にジグラット=王の職場、王の寝所=王宮。神の寝所=神殿。

例外として本作のギルガメッシュ王は王宮を持たずにジグラットで生活している。ギルガメッシュが自分の王宮を持つのは死んで冥界神になってから。

因みにドゥムジも自分の王宮や神殿をウルクに持たなかったが冥界にあるそうです。

 

ジグラットメソポタミアの殆どの都市にあるが、田舎であるエンネギ村や、メソポタミアではないリンの地元ハラン市にもない。

 

 

スギの森について

FGOではすぐそこにありそうなマップでしたけど、恐らく実際は地中海方面のレバノン山脈と思われます。あとレバノン杉は松の仲間です。アニメに出てくる森とは雰囲気が全然違うかと。原典では家族を持たない男達を50人程連れて向かったらしいです。

エンキドゥと出会う前の王政を考えると、この時点でギルガメシュ王はだいぶ民の事を考えるようになったんだなって伺えます。

 

名目はフワワ退治ですが、あくまでスギの伐採をする為の大義名分です。

レバノン杉の伐採は、現地の研究によればギルガメシュが来る前から行われています。日本と違い、木を切ったら植林するという習慣はなく、切って開墾して牧場にするという考えが普通みたいです。木を切る=守護者フワワ退治になるわけですが、牧場にする→乳製品を作る=シャマシュの好物を作る事になります。シャマシュが張り切ってフワワ退治を援護するのは、ただ悪者を退治するだけでなくそういう思惑もあったのでしょう。

 

あと守護者フワワって作中かなりの強キャラです。戦闘力として全盛期だったはずのエルキドゥを育ててますし(彼に戦い方を教えたのはニヌルタ)、ギルガメッシュ&エルキドゥをシャマシュがサポートする事でやっと倒せます。3対1かよ(苦笑)

レバノン杉の伐採も当然、伐採しやすい場所から始めているはずですから、フワワがいたのはよっぽど奥地で人が入りにくい場所だったんだろうな。

 

また、フワワを倒す事で後々エンリルが激怒する設定は「森林伐採により災害が起こる」事を古代人も分かっていたと考えられています。エンリルは洪水を起こさせる嵐の神です。だからレバノン山脈付近の国は手を出さなかったのか?考古学として面白い部分になりますね。

 

因みにギルガメシュ叙事詩でのスギの森は、年代が進むと最初はなかった「森の美しさに感動する描写」が付け加えられるようです。森の大切さを分かるようになったのか、メソポタミア民が木のありがたみを実感するようになったのか、いずれにしても面白い変化だなって思います。

 

 

フワワについて。

個人的にギルガメシュ叙事詩をなるべくハッピーエンドに書こうと思ってもハッピーに出来ないナンバーワンがフワワです。冷静に考えてフワワって何も悪いことをしていない一方的な被害者ですよね。しかも世話したエルキドゥが裏切り者としてやってくるのだから最悪です。死に際に呪いを吐くのは当たり前ですよね。

 

原典での呪いは「エンキドゥとギルガメシュどちらかは老年期まで生きられない」つまり早死にする呪いを吐いたそうです。間接的ながら効いたようです。

 

そんな彼女(原典では男性)を少しでも報われる最期にしたいと思い、私はいくつか設定を加えています。

原典で分かっている設定

・スギの森にはエンリルが配置した

・スギの森の管理者はシャマシュ(彼が育てた説もある)

・野獣時代のエンキドゥと会っている(初期は無かった設定)

・ものすごく恐ろしい怪物

 

Fateシリーズでの設定

・見た目は人間の子供。イシュタルとエレシュキガル以外には人間にしか見えない。実際は沢山の子供を混ぜ合わせた怪物らしい

ウルクに来る前のエルキドゥと関わりを持っている

・頭にネモフィラを乗せている

バーサーカー適正あり

 

これらに+した設定

・実際に作ったのはアルル(エンキドゥに合わせた)

・スギの森自体はメソポタミアではなく、ウガリット神話圏域なのでバアルの土地。管理者がシャマシュ(弟子のシャパシュに委託)でオーナーがバアルなイメージ

・部下の鳥を飛ばして遠くまで情報収集出来る

・肉体を殺されても怨念でエテンム(死霊)になって呪術が使えるチートキャラ

 

フワワはとにかく強いキャラクターですね。

エンキドゥも、フワワ退治について最初は「フワワは恐ろしいから」と消極的でした。つまり弱体化前の彼より強い可能性大ですから、本当に強かったんだろうな。

 

メソポタミアの犬

ペットとして飼っていたかは不明ですが、都市国家イシンの都市女神グラの絵は犬をお供として描かれています。グラは治癒と呪術の女神。当時から狂犬病と思われる記録があったそうで、グラの犬は狂犬病予防のお守りだったようです。反面彼女は呪術の女神でもありますから、治すも侵すも彼女の仕業とされたそう。

犬種は今でいうサルーキに近いとか。

 

という事で私がイシンを描く時は、放し飼いの犬がいっぱいいて、群れのリーダーが女神グラというイメージです。賑やかそうですね。

 

それとは別にアッシリアの資料では「犬の霊が家を守ってくれる」と言い伝えがあり、犬の像を床下に埋めてお守りにしていたそうです。

 

呪術神について

メソポタミアの呪術神といえばシャマシュマルドゥク(アサルヒヒと習合後)、グラ。

当時の人々は今でいう病気になった時、先ずはシャマシュ神にお祈りをするのですが、重症な時はマルドゥク、そしてエアにも祈りを捧げます。

その為呪術神の上位として魔法の神エアを定めています。

実質 呪術神=治癒担当ですね。

 

作中はギルガメッシュがいないタイミングでリンに妊娠発覚して欲しかったので、地母神ニンフルサグを妻とするエアのところで療養させました。

なんだかんだで神々に作られたギルガメッシュを父親とする子供は絶対大事にするでしょう。当然母になるリンも大事にされるかと。

 

そしてリンは、原作(スピンオフかもですが)に出てくる「最優の子供を産む胎盤」を受け継いでいる設定です。ので、これに気づいた神々としては絶対に彼女の取り合い→都市間で戦争になってしまう為、気付けるキャラクターは、権能に治療や出産関連がある神本人もしくは配偶神に限らせています。

 

具体的には今回出てこないのも含めて

治療関連で、シャマシュ、エア、マルドゥク、グラ。

出産関連で、シン、ニンフルサグ、アヤ、ザルバニトゥ、アルル。

      ウガリットのバアル、アーシラト、アスタルト。

 

婚姻について

メソポタミアの婚姻の基本は、先ずは婚約を家長が取り決めます。つまり父親が決めるのが当たり前。例外でイシュタルの結婚だけ兄シャマシュが仕切ってますが、、、かなりレアなケースかと。

 

婚約すると、新郎の父親は新婦の実家に花嫁料を支払い&新婦の実家は嫁に出る娘に持参金を持たせる。資料によっては花嫁料と持参金は同額のようです。

結婚式は5〜7日行う。

子供が産まれると正式に入籍。

産まれなければ第二夫人を持つことも可能(新婦の妹という扱い)

 

という事で、作中にてギルガメッシュもきちんと両親に婚約の相談をしています。

ギルガメッシュの親の場合、純粋な女神ニンスン&彼女と結婚する事で神格化したルガルバンダでは恐らくニンスンの方が身分は上かと。ただ家長となるとどちらなのか不明です。

 

リンの実家は父親トキオミが死亡しているので母親アオイが家長です。

アオイがリンに持参金を渡し、ギルガメッシュ側から花嫁料を受け取れば婚約成立。

 

通常花嫁が非処女(出産経験があるという意味)やバツありですと、処女の初婚の時と比べて花嫁料がかなり安くなるそうです。

とは言え王族に嫁ぎますから(しかも子供も新郎との子)かなりいい値段にするかと。

 

作中で描写するか決めていませんが、妃は「マシュダリア」と呼ばれる例えばヤギ1頭など高価な出産祝い品を受け取ることが出来るそうです。

リンの場合、非公式でも王子を産むことになるので各地の王ではなく、神々から大量にマシュダリアがくるでしょうね。

 

 

スギの森帰還の凱旋

原典でも凱旋を行います。今作ではエルキドゥだけ喪中で不参加となっていますが、原典のエンキドゥも「ギルガメシュの功績だから」と辞退しているようです。

凱旋でのギルガメッシュは煌びやかな衣装を纏いとても美しかった。そこに女神イシュタルがやって来て彼を見初めるわけですが、、、本来都市神と王は直属の上司と部下なわけで、なんで今更??って思ってしまうのが私の本音笑

その為、作中のイシュタルはお忙しい為あまりウルクにいなかった設定にしています。

 

そんなイシュタルですが、大人気の戦&豊穣などの女神ですので、「戦で勝ちたい」「豊作にしたい」「人口を増やしたい」という各都市神の王は彼女の愛人になる事でその加護を受けられると考え、彼女の神殿を建設し招いたようです。

範囲が広く大人気だったようで、忙しい時期は同時に120人の愛人を持ったとか。

そんな妻の帰りを待つ夫ドゥムジがどう思っていたかは本人にしか分からないでしょうね。

 

グガランナについて

天の牡牛グガランナですが、ギルガメシュ叙事詩ではイシュタルのパパ、最高神アヌが作る?用意することになってます。

イシュタル「作ってくれなきゃ死者を蘇らせて地上を死者だらけにしてやる」

アヌ「グガランナを地上に送れば7年飢餓になる」

イシュタル「その分私が葦を植えるもん!」

正直…イシュタルにゾンビを用意出来るか怪しいし、グガランナ討伐後ちゃんと葦を植えたのか不明ですが、そんなこんなでグガランナは用意されました。

 

グガランナは超強力で鼻息で地面に大きな穴が空きその穴に人が何十人も落ちちゃうらしいです。その割に粘土板の挿絵に描かれる牛は人間サイズですけど。。。

 

そんなグガランナ戦。イシュタルはその城壁に座って眺めるだけだったようです。この城壁がウルクを取り囲む壁の事で戦闘が外側だったら市街地は比較的無事だったはず。それでも2〜300人亡くなったようなので、、、現実的に考えるとマジで何があったんだ?地震?隕石?とか考えちゃいますね。

 

因みにグガランナですが、古い時代ではエレシュキガルの夫だったようです。

イシュタル(イナンナ)の冥界下りの理由(いくつかパターンがある)で、喪にふすエレシュキガルを訪問というものもあるので、エレシュキガルはグガランナを喪った未亡人→ネルガルと再婚だったのだろうか?

 

グガランナ解体

グガランナの角には油がたっぷり詰まっていたりと、彼の死体はとても有益なものだったようです。ギルガメッシュとエルキドゥはグガランナを解体してシャマシュに捧げたり、民に分け与えます。シャマシュ、真っ先に自分に捧げ物が来たことに対して大喜びだろうな。

 

エルキドゥの夢

ギルガメッシュは予知夢(ただし他の人からの解説が必要)を見ますが、エルキドゥは現在の出来事を夢で見るようです。

 

アヌンナキ会議=メソポタミアの高位神7柱の会議の様子を夢で見ます。

アヌンナキとは元は「最高神アヌと、彼の配偶神キの子供」という意味。時代によってメンバーは変わります。ギルガメッシュの時代ですと↓

アヌ、エンリル、エア、シン、シャマシュ、イシュタル、ニンフルサグの7柱。

 

アヌは神の矜持の為に「ギルガメッシュかエルキドゥを死なせなければ」と言い出す。

エンリルはエルキドゥの個人神として「エルキドゥへの罰として死なせる」と決める。

シャマシュはエルキドゥを親友とするギルガメッシュの為に反論するが、エンリルの決定は覆されなかった。

イシュタルは一言もセリフがなく出席したかも不明。

 

エンリルはFGOにも出てくる天命の粘土板トゥプシマティの持ち主です。「粘土板に書いた内容が現実になる」というチートアイテムで、これを使ってエルキドゥに熱病の呪いをかけたと思われます。

 

原典でも、後日ギルガメシュがエンリルにエルキドゥへの罰の撤回を求めるシーンがありますが却下されました(多分シャマシュはついていってない)。

 

エルキドゥの死

原典エンキドゥは、自分を人とさせるきっかけとなった狩人やシャムハトを呪おうとするがシャマシュに宥められる。

…のですが、今作では先にシャムハトが死んでいるのでそこはなし。

 

あとエンキドゥが冥界の夢を見ますが、無駄に話が長くなるので省略。

作中の冥界描写はエピローグで。リンが寿命を全うしてからにします。

 

ギルガメッシュはエルキドゥと最後の語らいで、ウルクの皆で泣く事と弔いの為に自ら荒野を彷徨い嘆く約束をする。するとエルキドゥは静かに息を引き取り、、、ギルガメッシュは暫くその場から動かない。。。原典では、数日単位で動かなかったようでエンキドゥからウジが湧くのを見てようやく死んだ事を実感する程。

 

当時は「肉体が無事なら生き返るかも」という言い伝えがあった為、ギルガメッシュは最後まで彼の復活を望んでいたのでしょう。

 

Fate世界での死に際ではエルキドゥが「自分を忘れて欲しい」と言うそうです。

…が、確か原典ではエンリルがギルガメシュとエンキドゥは冥界で再会すると告げる為、その台詞は使いません。

 

不老不死探求の旅に出発

エルキドゥとの約束で、ギルガメッシュは1人荒野を彷徨います。

この時彼は獅子の毛皮を羽織っているらしいです。。。が、デザインがよく分からないのでライオンの着ぐるみでも着せようかな笑

 

なんやかんやでギルガメッシュってここまで殆ど1人きりってあんまり無かったんですよね。

生まれた時からシャマシュがつきっきりだったし、部下だって沢山いる。そしてエルキドゥと出会ってからは精神的な孤独もほぼ無くグガランナ戦前夜にちょっと寂しかった程度。

 

実際に真っ暗闇だったのか心象風景だったのか、原典でも彼は闇の中を彷徨いパニックになります。この時に何度も叫びシャマシュを呼びます。困った時にはまずシャマシュです。多分のび太くんがドラえもんを呼ぶ感覚ですね笑

 

シャマシュの工房と宝石。

ギルガメッシュは暗闇を抜け、突然見たことの無い宝石が果物のようになる美しい木が生える空間に出ます。名称がなかったので個人的な設定で「シャマシュの工房」と呼んでいます。

 

シャマシュは宝石がなる木の持ち主→宝石魔術師のリンと相性がいいという解釈です。

(相性はいいと仲がいいかは別)

メソポタミア地域では宝石がとれません。インド方面かヨーロッパに近い北へ行く必要があり、宝石を扱うリンの出身地を北部ハランにしたのもそれが理由です。父トキオミはハランに移住してから宝石魔術と出会っています。

 

女神イシュタルはラピスラズリを好みシンボルカラーを青としていた為、ウルクは東山脈を越えたあたりに「ラピスラズリの道」と呼ばれている採石地から宝石を輸入していたと思われます。他にも場所は不明ですが、ギルガメッシュの祖父エンメルカルの時代のアラッタ市にも宝石が沢山あったとか。

当時、遠方との取引は王の仕事でしたのでギルガメッシュも外国から宝石などを輸入していたはずです。

 

その為ギルガメッシュも個人財産として宝石を所有していたでしょうが、シャマシュの方が効率よく宝石を(リンに)提供できたでしょう。さらに冬木と違って宝石には最初からマナ(魔力)が込められているでしょうから、いちいち宝石に魔力を溜める必要もなし。

うん。リンにとっては最高ですね。

 

これがシャマシュ目線になると「ぜひリンにこの工房を任せたい」になります。シャマシュはものすごく忙しく直属の部下(使い魔)も数体いますが、宝石がなる木を管理出来るコはいなかったのでリンは適任かと。

ただ神秘な空間→ギルガメッシュは偶々来ちゃったけど人間が来れない場所がいい→冥界の片隅にあるってことにしよう→けどリンも生きているうちは来れない。シャマシュとしてはリンにはさっさと死んでもらって自分の使い魔にしたい!いうのが本音になってます。

 

シドゥリの酒場

FGOプレイヤーみんなに愛されるキャラクター・シドゥリさんの元ネタ、女神シドゥリの拠点です。

女神シドゥリは、原典初期は名前がなく、のちに名前と彼女が神という証のディンギルをつけられます。さらにイシュタルの別側面という説もあるようですね。

 

私が描く女神シドゥリさんはイシュタルの隠し子設定になっており、この酒場はイシュタルの隠し子&初恋の相手が運営する秘密の場所。大人気故に信仰内容に縛られるイシュタルが唯一真の自由に過ごせる憩いの場となっています。同時にドゥムジのお得意先でありサボり場。

一見さんお断りで、紹介状がないと入れない仕組みです。

 

何故そんな設定にしたのかって?

ドゥムイシュの馴れ初め話を読むとイシュタル→エンキムドゥを応援したくなるからですよ笑

その辺語ると長いので違う記事で書くと思います。

 

因みにシャマシュは、「地上と冥界全てを見渡せる」+高位神なので天界&天上界も自由に行き来出来るチート存在ですが地下世界だけは管轄外の為ここの存在は知らないかと。

 

この世界でのジウスドゥラファミリー

そもジウスドゥラとは誰か。元々は古代都市シュルッパクの賢者で人間。洪水伝説にてエアからの助言従い、方舟を作り仲間達を助け生き残った。そしてなんやかんやで、妻と共に神格化された=作中では神。

 

アニメ版FGOバビロニアのジウスドゥラの中の人繋がりで、ジウスドゥラ=言峰綺礼を元にしたキャラクター「キレイ」となってます。外見はジウスドゥラとしての登場時は5次綺礼。トキオミの個人神として登場時は4次綺礼にしていますが、そこまで描写するかなぁ。

 

というわけで、ジウスドゥラの外見設定に合わせて彼の妻はFateのクラウディアさん。彼の息子ウルシャナビ→カレンで描いています。

 

若返りの薬草探しでのポイント

若返りの薬草(シーブ・イッサヒル・アメル)探しでは、ギルガメッシュにとって久々の相棒ができます。見た目がカレンのウルシャナビなんですけど。

言うまでもなく大して仲良くはなりませんので、新たな恋も友情もありません。今回は「相手が誰でもいいとは限らない」という事を学んで頂きたいですね。

 

若返りの薬草について

原典では苦労して薬草を手に入れますが、水浴びをしている隙に蛇に食べられ失ってしまいます。「人間は不老不死にはなれない」という教訓のお話しだからです。

 

今作のギルガメッシュはあくまで金凛がテーマなので、不老不死探求も自分の不老不死ではなく、自分より寿命が短いリンを延命させることが目的です。彼は王として慢心をも売りにするキャラクターですが、今回は個人的な旅+本気モードなので慢心を捨て去り無事薬草を持ち帰ります。

 

プロポーズの旅の必要性。

無事ウルクに帰還した後はメソポタミアを去ったリンにプロポーズをする為の旅に出ます。と言っても結婚の基本は家長同士での契約です。本来は親同士で話し合うべきですが、ギルガメッシュの両親は神であり基本的にはキエンギ(メソポタミア)を出ないし、平時は天界に住む存在です。ギルガメッシュ本人が彼女に会いたい為というのもありますが、メソポタミアの結婚には隠れた重要ポイント「嫁は夫の個人神と上手く付き合うこと」というものがあります。

 

つまりギルガメッシュの場合は、リンの母と契約するだけでなく自分の個人神シャマシュを説得する必要があります。

 

あらすじでは省いているのですが、この世界の設定に…

「夫の個人神と上手くいかない嫁は出産死する」法則があり、リンの親友ルガルシャの母親がこれを理由に死んでます。もちろん上手く付き合っていれば無事出産できるかも別問題で、当然出産の権能を持つ神々への祈願は必須だし最後は運です。作中ではシロウの母親が低い幸運値のせいで出産死しています(そのせいでアーチャーが妊婦に対して異常に過保護)。

 

リンが信仰しているシンは出産の権能を持ちます。彼女を気に入っているバアルも出産の権能持ちなので、リンはシャマシュと上手くいかずとも出産には困りません。というか彼女が里帰り出産する場合メソポタミア宗教圏から出るのであんまり気にしなくていいです。

 

あとウルクで出産となってもシャマシュ個人としては彼女をさっさと冥界に連れて行きたいですから、リンがシャマシュと仲良くなっただけでは出産死への道まっしぐらです。

ギルガメッシュはその辺の事情まで把握していませんが、彼女との未来の為にシャマシュを説得する項目は必須です。

因みに個人神としてのシャマシュギルガメッシュに激甘ですので、事前に言いつけた条件さえクリアすれば、シャマシュ個人の希望を後回しにして即okをくれます。

 

※本来の王族の結婚は

王同士で婚約を決めてから、嫁が直接やってきて初めて対面し挙式。新郎新婦本人達の意思は関係なし。普通はプロポーズの旅とか必要ありません!

 

個人神システムのオリジナル設定

個人神について一点だけ私の想像設定があります。

 

「男子が産まれると分かり次第、父親の個人神が産まれる男子につく個人神を決める」

 

基本的に個人神は産まれる男子の先祖がなるそうです(例外ok)。

ただ歴史資料を見てもいつの時点でつくのかは分からず、、、もし男子が産まれた瞬間からつくなら、神々の間で担当者を決めておくのだろうか?と考えてオリジナル設定を作りました。

 

私が書く物語の場合は、妊娠が判明→父親の個人神が夢解きや出産の権能を持つ神に相談→性別が判明し男子だったら、子供の個人神を探す。という流れに統一しています。

 

作中の例外はシロウ。シロウの父親はキエンギ人では無い=個人神を持ちません。母親が信仰しているシンの神殿へ行き神託を受けます。そこで子供が男子だと判明し、個人神になってくれる誰かを召喚しようと試みます。

FGOバビロニアウルク巫女がイシュタル召喚を行ったくらいですから、「人間が神を召喚しよう」という試みは有りです。

で、シロウの母親は神じゃないけど、後のアーチャーを召喚しております(凛がアーチャー呼びするまでは無名さん)

 

ギルガメッシュの後継となるウル・ヌンガルは、歴史資料において本当に情報が少なく、個人神以前に血の繋がりも不明です。

という事で、せっかくなので同じく情報が少ないシャマシュの息子ミシャルをつけました。

 

個人神システムいいですよね。

上手くいけばトキオミを息子の個人神にできるんですよ。とっても夢があります。死者を復活させる事は出来ないけれど、死者を守護神として召喚し再会も可能なんですよね。

 

ギルガメッシュがエルキドゥを喪うことで成長したように、凛ちゃんはトキオミの死を糧に成長し良い女に育ったと思います。だから最初にトキオミがギルガメッシュに殺されちゃうのは必要な出来事だった。。。けれども金凛ちゃんの真のハッピーエンドはトキオミに祝福されてこそだと思います!

 

ギルガメッシュ叙事詩の世界観で金凛ちゃん。絶対良きですよ〜

 

 

そんなお話が見たいです。せば